理解しづらい省略語、専門用語、流行語、俗語などを使用していませんか?
JIS 5.9 c); WCAG 14.1;
 
 
概要

Webページの文章中に、省略語、専門用語、流行語、俗語などのように、Webサイトの想定する利用者にとっては理解しづらいと考えられる用語が使われていないことを確認してください。もし、使われている場合は、他の分かりやすい用語に置き換えるか、あるいはその用語がこのWebページで初めて出てくるときに何らかの形で用語解説を提供してください。

 
 
修正/チェック方法

Webページで省略語、専門用語、流行語、俗語などを使用していて、それがWebサイトの想定する利用者にとって理解しづらい用語である場合は、平易な言葉遣いに置き換えてください。もし、それができない場合は、以下に挙げるような方法で、このWebページで初めて出てくるときに何らかの形で用語解説を提供してください。

  • 直後に括弧書きで用語の説明を提供する
  • 同じWebページ内のどこかに用語解説のスペースを用意する
  • 用語集のようなページにリンクさせる
 
 
修正/チェックのポイント

外国語、専門用語、略語、社内用語などは、特定の人にしか理解することができません。一般的な用語に置き換えるか、注釈や解説を加えてください。

  • 濫用しない。
  • 専門用語を最初に記述するとき、解説を括弧書きなどで記述する。

『富士通ウェブ・アクセシビリティ指針 第2.0版』 © 2004 富士通株式会社

 
 
JIS関連項目

5.9 言語
c)
省略語,専門用語,流行語,俗語などの想定する利用者にとって理解しにくいと考えられる用語は,多用しないことが望ましい。使用するときは,初めて記載されるときに定義しなければならない。

JIS X 8341-3:2004『高齢者・障害者等配慮設計指針-情報機器における機器,ソフトウェア及びサービス-第三部:ウェブコンテンツ』(© 財団法人 日本規格協会)

 
 
解説

Webコンテンツの読みやすさを決定する要因の1つに、言葉遣いの分かりやすさがあります。基本的に、ユーザーにとって馴染みのない言葉が多く使われていればいるほど、そのコンテンツは分かりにくく、また読みにくいものになる傾向があります。

ユーザーにとって馴染みのない言葉の1つに、省略語、専門用語、流行語、俗語などがあります。Webコンテンツに、こういった言葉があると、それだけで分かりにくいと感じてしまうユーザーがいます。ただし、すでに私たちの日常生活の中でよく使われている省略語、専門用語、流行語、俗語も中にはありますし、個人差も当然あるので、その判断基準が定めづらいのも事実です。

JIS X 8341-3 の 5.9 c) の本文の中に、"想定する利用者にとって" という一節があることに注目してください。同じ省略語、専門用語、流行語、俗語などであっても、そのWebサイトのコンテンツの特性や対象としているユーザー層などによって、多くのユーザーにとって馴染みがある場合もあれば、その逆にあまり馴染みのない場合もあります。そこで、その用語が理解しづらいかどうかの判断基準に関しては、そのWebサイトの運営者に委ねられているのです。

そのWebサイトの想定する利用者にとって理解しづらいと考えられる省略語、専門用語、流行語、俗語などであっても、それを使用しなくてはならない場合には、Webページでその用語が初めて出てくるときに、その説明を提供しなくてはなりません。

 
 
JIS X 8341-3について

JIS X 8341-3 の内容は、以下のサイトにて規格番号「X8341-3」で検索して、規格票をご覧ください。

  • 閲覧:日本工業標準調査会(JISC)
    http://www.jisc.go.jp/
  • 購入:日本規格協会(JSA Web Store)
    http://www.webstore.jsa.or.jp/