理解しづらい外国語を使用していませんか? | |
JIS 5.9 b); | |
概要
Webページの文章中に、カタカナあるいはアルファベットが使用されています。その外国語(外来語)が、Webサイトの想定する利用者にとっては理解しづらいと考えられる場合は、他の分かりやすい用語に置き換えるか、あるいはその用語がこのWebページで初めて出てくるときに何らかの形で用語解説を提供してください。 参考として、国立国語研究所が実施した『外来語定着度調査』(http://www.kokken.go.jp/public/gairaigo/Yoron/index.html)にて調査語となったカタカナ(対象:全部で345語)があります。理解しづらいかどうかを判断する際の参考にしてください。 |
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修正/チェック方法
Webページで使用しているカタカナが、Webサイトの想定する利用者にとって理解しづらい外国語(外来語)である場合は、平易な日本語に置き換えてください。もし、それができない場合は、以下に挙げるような方法で、このWebページで初めて出てくるときに何らかの形で用語解説を提供してください。
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修正/チェックのポイント
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JIS関連項目
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解説
Webコンテンツの読みやすさを決定する要因の1つに、言葉遣いの分かりやすさがあります。基本的に、ユーザーにとって馴染みのない言葉が多く使われていればいるほど、そのコンテンツは分かりにくく、また読みにくいものになる傾向があります。 ユーザーにとって馴染みのない言葉の1つに、外国語(外来語)があります。Webコンテンツに、カタカナやアルファベットの外国語があると、それだけで分かりにくいと感じてしまうユーザーもいます。ただし、すでに私たちの日常生活の中でよく使われている外来語も少なくありませんし、個人差も当然あるので、その判断基準が定めづらいのも事実です。 JIS X 8341-3 の 5.9 b) の本文の中に、"想定する利用者にとって" という一節があることに注目してください。同じ外来語の単語であっても、そのWebサイトのコンテンツの特性や対象としているユーザー層などによって、多くのユーザーにとって馴染みがある場合もあれば、その逆にあまり馴染みのない場合もあります。そこで、その外国語が理解しづらいかどうかの判断基準に関しては、そのWebサイトの運営者に委ねられているのです。 外来語の同じ言葉でも、アルファベットで表記するよりもカタカナで表記したほうが、ユーザーにとって分かりやすいことがあります。例えば、「menu」とアルファベットで外国語のスペルのまま表記するよりも、「メニュー」とカタカナで表記したほうが、より多くの人にとって分かりやすいでしょう。もちろん、カタカナで表記するよりも、平易な日本語に置き換えることができれば、それがベストであることは言うまでもありません。 それが一般的に理解しづらい外来語かどうかを判断する際の参考として、国立国語研究所が平成14年11月から平成16年1月にかけて実施した『外来語定着度調査』のデータを参照するのも1つの方法です。これは、国の行政白書に用いられている外来語、新聞等でよく見かける外来語を中心に、定着が不十分と思われるものを300語余りを抽出して、比較対照のために定着していると思われる外来語を数十語加えた合計345語について調査したものです(詳細は、http://www.kokken.go.jp/public/gairaigo/Yoron/index.html を参照)。調査結果は、認知率、理解率、使用率でまとめられており、全体の結果とあわせて60歳以上の結果も公開されています。一般に、年配の人ほど外来語に抵抗を感じることが多いですから、この調査結果が判断の参考資料になるかもしれません。ただし、あくまで参考程度にして、最終的にはそのWebサイトの対象ユーザーを想定して判断するようにしてください。 そのWebサイトの想定する利用者にとって理解しづらいと考えられる外来語であっても、それを使用しなくてはならない場合には、Webページでその外来語が初めて出てくるときに、その説明を提供しなくてはなりません。 |
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JIS X 8341-3について
JIS X 8341-3 の内容は、以下のサイトにて規格番号「X8341-3」で検索して、規格票をご覧ください。
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