フレームの代替コンテンツ(noframes要素)が無効です
JIS 5.2 f); WCAG 6.5;
 
 
概要

<noframes>要素がないか、あったとしても代替ページへのリンクがありません。

 
 
修正/チェック方法

有効なnoframes要素が、frameset要素のコンテンツ内になくてはなりません。
noframes要素は、そのコンテンツ(<noframes>と</noframes>の間)が以下の条件に該当すれば有効です。

  • 少なくとも1つの単語あるいはアクセシブルな(X)HTMLのソースコードがある。
  • そのサイトを利用するのに必要なリンクを提供している。
  • ユーザーに対して、フレームをサポートしているブラウザにアップグレードするべきだ、と言っていない。

noframes要素にリンクがないと、ユーザーはフレームをサポートしているブラウザが提供しているのと同じナビゲーションの選択肢を利用することができません。

ドキュメントの最後にある</frameset>の前に、以下の(X)HTMLのソースコードを追加してください。

     <noframes>
     <p><A href="main-noframes.html">
     このドキュメントのノンフレーム版
     </a>はこちらです。</p>
     </noframes>
 
 
修正/チェックのポイント

フレームを使用したページは、ブラウザのブックマーク(お気に入り)へ登録できない場合があります。
また、検索エンジンを使用した場合、フレームの一部として作成されたページが、検索結果に表示されることがあります。

このような場合、検索結果のページにはナビゲーションやメニューが表示されず、その後の操作が困難になります。

さらに、音声ブラウザの利用者は、フレームを1つずつ選択して読み上げなければなりません。
フレームで細かく分割されたページは、ページ全体の内容を把握するまでに、時間がかかります。

  • 分割する領域は、4つまで(ヘッダー、メニュー、本文、フッター)とする。
  • フレームは、入れ子(フレーム内にフレームを設定する)にしない。
  • 各フレームの役割(ヘッダー、メニュー、本文など)を整理して、ページの構造を明確にする。
  • リンクを使用し、フレームの一部を変更する場合は、フレームの定義ファイルにリンクしないことが望ましい。
    (フレーム全体のフォーマットがほとんど変化しないのに、フレームの定義ファイルへリンクすると、音声ブラウザの利用者は、各フレームの役割を再度、すべて確認しなければなりません。)
  • <noframes>タグを指定することが望ましい。代替情報として、ページの概要を記述する。

『富士通ウェブ・アクセシビリティ指針 第2.0版』 © 2004 富士通株式会社

 
 
JIS関連項目

5.2 構造及び表示スタイル
f)
フレームは,必要以上に用いないことが望ましい。使用するときは,各フレームの役割が明確になるように配慮しなければならない。
例2. HTML では,frame 要素を使うときは,フレームをサポートしていないウェブブラウザのためにnoframes 要素内に代替情報を付与する。

JIS X 8341-3:2004『高齢者・障害者等配慮設計指針-情報機器における機器,ソフトウェア及びサービス-第三部:ウェブコンテンツ』(© 財団法人 日本規格協会)

 
 
解説

<noframes>要素がなければ、旧いバージョンのブラウザ、音声認識コンピュータのような特別なブラウザ、そしてPDAのブラウザのように、フレームをサポートしていないブラウザのユーザーにとっては、そのサイトは空白のページのようになってしまいます。

<noframes>要素を用いて、フレームのWebページよりもグラフィックやインタラクションのクオリティが低くてもよいので、フレームをサポートしていないブラウザのユーザーにサイトへアクセスする代替手段を提供すべきです。
例えば、"お使いのブラウザではこのページを表示できません。"、"フレームに対応したブラウザでご覧ください。"、というようなテキストだけの<noframes>要素は、ユーザーがそのページにアクセスするのに何の役にも立ちません

 
 
JIS X 8341-3について

JIS X 8341-3 の内容は、以下のサイトにて規格番号「X8341-3」で検索して、規格票をご覧ください。

  • 閲覧:日本工業標準調査会(JISC)
    http://www.jisc.go.jp/
  • 購入:日本規格協会(JSA Web Store)
    http://www.webstore.jsa.or.jp/