イメージが画面を明滅させていませんか?
JIS 5.8 b); WCAG 7.1; 508条 (j)
 
 
概要

Webページに画面を明滅させる恐れのあるGIFイメージがあります。
Webページに1秒間に2~55回のペースでコマの切り替わるアニメGIFがないことを確認してください。

 
 
修正/チェック方法

Webページに1秒間で2~55回の垂直同期周波数で明滅するアニメーションGIFがないことを確認してください。言い換えれば、1秒間に2~55回のペースで光ったり明暗の変化したりするイメージがないことを確認してください。

もし、アニメーションGIFを使用する必要がある際には、垂直同期周波数を1秒間に55回以上にするか、明滅を弱めるために使用する色を変更するなどしてください。

 
 
修正/チェックのポイント

光過敏性てんかんのある利用者は、1秒間に数回の明滅や、ストロボ光のような光量の急激な変化に対し、発作を引き起こす可能性があります。
視覚に障害がある場合や、加齢などの原因で認知力などが低下してくるような場合には、明滅や自動スクロールなど、視覚的に変化する情報は把握しにくくなります。

  • 画面全体が、1秒間に2回以上、明滅する表現は行わない。特に彩度(注1)の高い赤の明滅や、色のコントラストの強い画面の反転は避ける。
  • 画面全体を占める、しま、渦巻き、同心円などの規則的なパターン模様は使用を避ける。また、上記パターンにおける補色(注2)の配色は避ける。
  • 画面要素(文字、画像など)に、明滅や自動スクロールなどを使用することは避けることが望ましい。使用する場合は、なるべく遅くし、内容を把握しやすくするか、静止した状態での情報提供(テキストによる解説など)も行う。
  • 特に、<blink>タグ、<marquee>タグは使用しない。これらのタグはHTML4.01で規格外のため、使用しない。
  • (注1)彩度   
    鮮やかさの度合いのこと。「彩度が高い赤」は、「鮮やかな赤」を意味する。
  • (注2)補色
    「一定の割合で混ぜ合わせると光では白色光に、絵の具では灰色になる関係にある二つの色。」(「大辞林」1992年より)
    例えば、赤とシアン、緑とマゼンタなど。

『富士通ウェブ・アクセシビリティ指針 第2.0版』 © 2004 富士通株式会社

 
 
JIS関連項目

5.8 速度
b)
早い周期での画面の点滅を避けなければならない。
参考 光の明滅によって光感受性発作(光源性てんかん)を誘発することがある。20 Hz の時間周波数にピークがあり,特に,赤と青とを交互に点滅することは,光感受性発作を誘発しやすい。利用者の安全性に関することであるので最大限の配慮が必要である。
例1. 画面全体が1 秒間に2 回以上明滅する表現は,行わない。特に,彩度の高い赤の明滅及びコントラストの強い画面の反転を避ける。また,光の明滅の領域は,できるだけ小範囲に留めるよう配慮するのがよい

JIS X 8341-3:2004『高齢者・障害者等配慮設計指針-情報機器における機器,ソフトウェア及びサービス-第三部:ウェブコンテンツ』(© 財団法人 日本規格協会)

 
 
解説

画面を明滅させたり、ぴかっと光ったりさせると、ユーザーの感光性てんかんを誘発する恐れがあります。そのため、コンテンツ制作者は画面が明滅するのを避けなくてはなりません。

てんかんの突発的な発作は、1秒間に2~55回のペースで明滅したりぴかっと光ったりすることで誘発され、明暗の速い変化が1秒間に20回起こるのがピークとされています。

アニメーションGIFを多く使いすぎると、Webページのコンテンツを読んでいるユーザーの集中力を散漫させることにもなります。

 
 
JIS X 8341-3について

JIS X 8341-3 の内容は、以下のサイトにて規格番号「X8341-3」で検索して、規格票をご覧ください。

  • 閲覧:日本工業標準調査会(JISC)
    http://www.jisc.go.jp/
  • 購入:日本規格協会(JSA Web Store)
    http://www.webstore.jsa.or.jp/